2004年3月11日
北海道・十勝管内の
十勝川
対象魚:アメマス



  何とか60センチオーバー≠フアメマスと出会いたい!―。この悲痛な願望は、またしても期待はずれに終わってしまった。間違いなく60センチ台の大物と確信していたのだが、あろうことか、ジャスト70センチと期待に大きく反する? 結果となり、60センチ級のサイズを釣ることの難しさを、またしても実感させられることに!?

  本日は朝から雨模様。しかし、アメのビッグサイズとの遭遇を期待して休日計画を練っていただけに、今日1日を棒に振るわけにはいかない。雨はじき止むだろうとの希望的観測を根拠≠ノ車を走らせた。

  現地に到着した午前10時には、すでに2台の車が止まっており、願ってもないことに雨は止んでいた。天気予報によると、これから風が強くなるとのことなので、その間隙を縫っての釣りと覚悟を決めた。

  釣り場に到着すると、地元の常連さん≠ェ私の方に向いて両手をいっぱいに広げ、そして、足元の方を指差すしぐさをしている。どうやら、大物がちょうど上がったらしかった。

  見に行って、エッ!!! しばらくは声に出せないほどの大きな衝撃に見舞われた。「なぜ〜、エッ、うそでしょう、ホントなの」。そこに横たわっていたのは巨大な野ゴイだった。

  釣り上げたのはロッドを3本持参してきた若者で、イトウ釣りのタックルで引き上げたとのこと。常連の方がサポートしてようやくランディングに至ったのだという。

  長さ80センチ。持たせてもらったが、これがかなり重い。常連さんによれば、時々、ルアーのフックにコイのうろこが刺さってくるというから、どうやらここは、コイの越冬地点でもあるようだ。

  午前11時を回った頃だと思うが、ベタ底を探るルアーにゴゴンという感触。「ついに来たな!」。合わせをくれてリーリングを開始するが、やや強烈な引き込みが続いたまま魚は全く浮き上がらない。

  「これはヤバい!」。ラインは河畔林が水没し枝、幹の一部が露出している所へ向かっているではないか。魚が巻き付いたら一巻の終わりである。「早く巻き続けなければダメだ!」

  と、その瞬間、私が乗っていた緩い下り勾配の氷の上で、雨で滑りやすくなっていたこともあって転倒してしまった。寝転がったまま急いでラインを巻くと、枝のほんの1メートルほど手前で、魚は後にも先にもこの1回だけのジャンプをして見せた。

  その後、氷の下にもぐったり流芯に向かって走ったりを繰り返した後、ランディングがまた大変。私のネットが比較的浅いのと柄が短いので、足場の不安定な中ではすくうことはまず無理だった。

  悪戦苦闘しているうちに、幸運にも? ネットの一部がアメの口の外に出ているフックに絡んだので、「これっきゃない」と覚悟を決めて一気に引きずり上げた。

  メジャーを当てると、ちょうど70センチの大物で、60センチ台を飛び超える快挙≠セった。尾ビレの付け根の部分も太く、白点がやけに大きく見えたのは、気のせいだったろうか。

  もう、いつ止めても良かったが、ポカポカ陽気だったのでキャスティングを続け、43センチを追加。午後1時頃になって急に風が強まったので終わりとすることに。

  さて余談だが、コイを上げた方は「いるなら上げますよ」と言ってコイを置いて帰ってしまった。そばに行くと、何とコイはずーっと陸に上がっていたにもかかわらず、ヒレも動いているし尾を振ったりもしているではないか。

  「まだ、間に合うかな?」と半信半疑ながら川に戻すと、これが辛いのなんのって、半端じゃない! 手がしびれて千切れそうになる。ついに我慢できずにリリースしたが、果たしてこのコイは、無事蘇生してくれただろうか。


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