2003年6月20日
北海道・釧路管内阿寒町の
阿寒湖
対象魚:アメマス




  「この日を実は、首を長くして待っていたのです」―。ドライフライで魚との対決! 大抵は魚に軍配の上がるものなのだが、せめて1匹でよいから私のフライにアタックしておくれ…。てな訳で、勇んで阿寒湖釣行を敢行した。

  事前に数日間、しつこいくらい地元に電話を入れ、「モンカゲのハッチの状態はいかがですか」と情報収集。その結果、「原野でもボツボツと見られるようになった」との情報を得て、期待に胸を膨らませて一路阿寒へ。

  昨年は偶然、私の釣行日の6月13日がハッチ開始日だったそうだから、今年は明らかに1、2週間、ハッチに遅れが見られる。

  さて、少々出遅れて湖岸にたどり着くと、一人の釣り人が何やら不穏≠ネ動き。近づいて見ると「今、これが上がったんです」。なんと野ゴイがその魚体を水面下に横たえているではないか=
写真上=。

  「66センチでした。バッキングラインを全部持っていきましてね」。すさまじいやり取りだったに違いない。でも、かなりのベテランの方と見え、淡々と戦況を語ってくれた。

  この方、何と今年4月下旬に十勝川河口で、アメマス釣りの際にお会いした方だった。阿寒湖での出会いって、意外と世間が狭い≠チてやつですかね。この実感は、さらにもう一つの出会いで確信を得ることに―。

  肝心の釣況は芳しくなかった。期待のライズは極めて散発。しかも遠い。水面にハッチ後の抜け殻は散見されるも、最も重要なモンカゲは、なかなか目にとまらない。

  それでも、別の一人が40センチ級のアメマスを上げた。まあ、魚はいるにはいる。

  ふと、湖岸に目を移すと、数人のグループがこちらにやって来る。その中のリーダー格の方は、紛れもなく昨年、ここで出会った函館人の3110監督≠ナあった。見るに見かねて、ことごとくフッキングに失敗する私に、合わせのコツを伝授してくれた方だ。

  「どーお、釣れる?」と監督。「さっぱりライズもなくて、パッとしないんです」と私。「引っ張れば何とかなるしょ」と監督。「技(わざ)を見せてもらうかな」と私。「いやー」と監督。些細な会話だけれど、これで結構、コミュニケーションを成立させるから面白い。

  午前9時過ぎ、腹ごしらえのため車に戻り、小一時間後に湖に出ると何と強い霧雨模様だ。急いでカッパを着用するも、むき出しのベストは次第に重量感を増す。



  午後1時半ごろだったと思うが(雨を予測し圏外でもあるので携帯も時計も車の中に)、隣りが40センチ級を掛けた数10分後の事、私に待望のヒット。47、5センチの良型が上がる=
写真上の3枚=。

  「あれは何だ?」「鳥だ」「飛行機だ」「スーパーマンだ!」…。こんな光景を目にしたら、あなたは驚くでしょうかね。
  「バシャ、バシャーッ」という強烈な湖面をたたく音がしたかと思うと、「あれは何だ?」「巨大イトウだ」「阿寒湖のアッシー≠セ」「カモの大ファミリーだ
!?」…。とにかく、驚きました=写真上=。

  その後、35センチ級を釣り上げ=
写真上=、結構、いい気分になれるはずだったが、その次に起こったことが余計≠セった。というのも、こんなことを書いても信じてもらえるかどうかは分からないが、とにかく大物がヒットした。

  ラインを手繰るうちに軽くなり「あっ、バレた〜」。手繰り続けると再び強烈な手ごたえ。「うわっ、いる!!」。その後、右手の人差し指で押さえているというのに、グリップがぬれて滑りにくいはずのラインがズーッと平気で出て行く。「これはデカい!」。

  ロッドを持ち替えリールに余分のラインを巻き込んでいた時、大物は急に走り出した。この時に「不手際」が起きた。大きくのされたロッドが次の瞬間には直線に戻った。バレた。

  その直後、霧雨が細かくたたきつける湖面で、新たなアタックがあったが、合わせる事ができなかった。意気消沈で。午後6時半と隣人が教えてくれた。、まだまだやれる時間だったが、私にはもう釣りを続行する気力はないと悟り、トボトボと湖岸を離れた。

  気力、体力が充満していないと、長時間の釣りは無理なのだということを、改めて実感した次第。「来週こそアタックは全部取るぞ〜!」。リベンジを誓ったのでした。

  ちなみに、私が大物をバラした時間帯に、ほかの連中の中にもリーダーを切られたという人がいたのです。これって、霧雨効果??
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